夫(30代)が大腸がん?!

家族が突然がんになったら

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(13)先生からのお話(がん/入院/手術)

手術を受ける大病院の消化器外科の先生に、
改めて夫の大腸がんの話や今後の入院手術について、詳しく説明を受けました。

そのときに聞いたことをまとめておきたいと思います。

夫のがんは進行がんである

まず、夫の大腸にあるがんは、「早期がんか進行がんか」で言うと、進行がんだろうということ。

(近所のクリニックの内視鏡検査の時点でも、「最近できたがん(早期がん)ではない」と言われていました。)

ただ、実際にがんの進行度合いなど詳しいことがわかるのは、
手術でこの大腸がんを切り取って、それを顕微鏡で詳しく調べてからになるそう。
(手術から半月~1か月くらいかかる)

進行度は、
・がんの深さ
・リンパ節転移の有無
・他の臓器への転移の有無
などで決まります。

がんの進行程度を示す「ステージ分類」で言うと、
あくまで手術前の推測だが、おそらくステージⅡとのこと。

でも、Ⅰ~Ⅳまでどれも可能性があるとも言われました。
やはり手術してみて、リンパ節やその他の臓器への転移を調べないとわからず、それによってステージが大きく変わるみたいでした。

ステージ分類

がんの進行度は、↓こんな感じで5つのステージに分類されるそうです。

0:粘膜で止まっている
Ⅰ:粘膜を越えて筋層に達している+リンパ節転移がない
Ⅱ:筋層を越えている+リンパ節転移がない
Ⅲ:リンパ節転移がある
Ⅳ・離れた臓器に転移がある

夫の場合は、
所見ではⅡっぽいけど筋層を越えてない可能性もあるし、逆にリンパ節や他の臓器に転移している可能性もある。という感じでした。

先生には、「リンパ節の転移がある=ステージⅢ以上なら、抗がん剤をすすめる」と言われました。

リンパ節

ネットで調べるとすぐに出てきますが、
リンパ節にまでがんが浸潤しているかどうか」ということが、かなり大きな要素になります。

がんのステージ判定、抗がん剤治療の如何にも関わるポイントなので、否が応にも「リンパ節」という言葉にすごく敏感になりました(^^;)

※リンパ節のイメージがわかない場合は、
こちらのWebサイトの図がわかりやすいかもなので参考にしてください。
→ 大腸がんの手術の基本:がんナビ

遺伝性のがんの可能性

年齢が若いので、遺伝によるがん(いわゆる”がん家系”)の可能性もあると言われ、
これについては、親や親戚のがん歴を詳細に聞かれました。

大腸がん・胃がん・乳がん・子宮がん・腎盂(じんう)がんなどが多発する家系があるらしく、
複数の血縁者がこれらのがんに罹っていれば、若年でもがんに対してかなりハイリスクになると。

生活習慣等に関わらず、”遺伝でがんになりやすい人がいる”ということですね。

以前の記事にも書きましたが、「親にがんの報告をしたらがん家系が判明」というショッキングな出来事の後だったので、「ああ、やっぱり・・・」という感じでした。

※その後、手術時に切り取った大腸の組織で遺伝子検査を行うことになり、
結果、やはり遺伝の可能性大でした(^^;)

入院と職場復帰について

大腸を切り取る手術については、一般的には10日~2週間ほどの入院が必要。

実際どのくらいで職場復帰できるのか?という質問に対しては、

・手術の翌日から身体を動かすことになる(リハビリ)から、デスクワークなら退院の翌日か1週間もすればできるようになる。
・が、問題は電車通勤(たしかに退院後すぐ満員電車で通勤とか怖い・・・)
「不測の事態」も考えられるので、可能なら2~3週間は自宅で過ごせると安心。

とのこと。

顕微鏡検査の結果によっては、抗がん剤治療が始まる可能性も否定できないので、
それによっても職場復帰の状況は変わってくる、と言われました。

手術の翌日から身体を動かす・・・?

このとき一番びっくりしたのが、
「手術の翌日から身体を動かしてもらいます」の部分・・・

手術箇所の癒着(変なふうに傷口がひっついてしまう)を防ぐため、
手術の次の日にはもう自力で歩かされるそうです。

というか実際に歩かされました、フラッフラの瀕死の状態で(笑)

会社に提出する診断書

職場復帰の話の流れで、会社を長期間休むにあたっての「診断書」を書いてもらいました。

うちの場合は入院する前に会社に提出したかったので、病院のフォームで書いてもらいましたが、
会社によっては所定のフォームや独自の項目が必要な場合もあり、
入院のときにあらためて会社指定の用紙を持参して書いてもらうというパターンもあるそうです。

お勤めの会社によく確認しておきましょう。

手術について

手術の所要時間は4~6時間ほど。
「癌がある周囲15~20センチくらい+リンパ節を切除して、つなぎ合わせる」手術であること。

手術は、いわゆる「腹腔鏡下手術」というもの。

腹腔鏡というのは、ごく小さな傷でできるのが利点の手術だが、
今回は、がんを含めて15~20センチの大腸を切り取って、それを体外に取り出す穴が必要なので、1か所だけ大きめの傷を開けざるをえない。とのこと。

従来の、お腹を大きく切って広げて行う手術に比べれば負担は雲泥の差だけど、「痛くない」とかいうことではない・・・
と言われました。

(わ、わかってはいたけど・・・怖い・・・お腹がぞわぞわする・・・)

リンパ節をどの程度切除するのかについては、
がんの近くだけ/少し離れたところまで/さらに遠くまで、の3段階にわかれているようですが、今回の手術ではその3段階目のところまで大きく切り取るようでした。

この辺は、入院手術に際して、
「大腸がんの手術を受ける人へ」みたいな説明書(紙の束)をもらうので、それを熟読するとわかりやすいです。(どの病院でももらうと思います)

手術だけでなく、がんや病状、術後などたくさんの情報が書かれているので、
とってもためになりました。

再度の大腸内視鏡検査

また、手術の前日に、もう一度大腸内視鏡検査を行うとのこと。

大腸内視鏡検査では、大腸の内側からがんを直接見ていましたが、
手術のときは大腸の管を外側から見ることになるので、どこにがんがあるのかわからないため、
再度内視鏡を入れて、該当箇所に黒い墨のようなものを打つそうです。

そうすると大腸の管の外側にもその色が染みて見えるので、それを目印に手術を行うとのこと。

また、レントゲンで正確な位置を確認できるようにするため、
クリップみたいなものを打つこともするそうな。

「ちゃんと検査してえらい」

「なんで大腸がんってわかったの?」
「会社の健康診断で、初めての検便で陽性(便潜血)が出て・・・」
「それでちゃんと内視鏡検査受けたんだ、えらいね~」

という会話を、先生とだけでなく何人かの病院の方と交わしました(笑)

「まだ30代だと、便潜血が出ても無視してしまう人がほとんど。
それで、40歳50歳になって、すっかりがんが進行してからようやく来院する人が多い。
年を取ってから検査で引っかかるか、腸閉塞にまでならないと気づかない。

がんになったことはショックだろうけど、
このタイミングで見つかればまだ治せる可能性があるから、本当に運がよかったと思う。」

これを聞いて、私はひそかに「自分グッジョブ👍」とほくそ笑みました。
だって、私が口酸っぱく検査をすすめなければ、夫は絶対に先延ばしにしていたと思うから。

痔とか、何もなかったとか、結果なんでもいいんです。
若いからって無視せずに、検便で引っかかったひとは必ず内視鏡検査、受けてください・・・!
近しい人がスルーしようとしていたら、全力で検査に行かせてください!

意思確認書

最後に、
「手術に関する意思確認書」にサインをして提出して、先生との面談は終わりでした。

夫がサインする間、ほんのちょっとだけ、
本当にこれでいいのかな・・・?という気持ちもよぎりました。

特に理由はないですが、
不安なまま、言われるがまま、大腸を切除するなんてことになって、ほんとに大丈夫なのかな・・・みたいな、漠然とした不安が渦巻いていました。

とは言っても、そもそも「夫が大腸がんだった」と判明してからもうずーーーっとそんな心境だったので、
なにが不安なのかも説明できなかったし、特に何も言わなかったんですけど(笑)

もし!!
何か気になることや不安なことがあって、前もってハッキリさせておきたいっていうことがある人は、必ず事前に聞いておきましょうね!

私はうまく言葉にできなかったし、それほど具体的な不安というわけではなかったのですが、
心に引っかかるものがあるままで手術を受けるのはおすすめしません。

不安な気持ちを伝えれば、先生もしっかり答えてくれると思います。

 ・  ・  ・

このあと別室で入院の手続きをすることになりますが、
入院申込については長くなるので別の記事にまとめます。