夫(30代)が大腸がん?!

家族が突然がんになったら

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(9)職場&家族への報告

前回からの続きですが、
がんの疑いがわかってからの、職場と家族への連絡について詳しく書いていきます。

夫の職場

これは最も重要。

大腸内視鏡検査の当日、腫瘍あり&がん濃厚と判明した時点で、
生検の結果は待たずに、夫の直属の上司にはさっそく暫定の事情を伝えました。

(検査の日のうちにメールでジャブを打ち、翌朝時間を取ってもらい対面で話しました)

この時点ではまだ詳細なことは何もわかっていませんでしたが、
多忙な部署内で調整をしてもらうのに、早く伝えるに越したことは無いと思ったので、

「大腸がんの疑いが濃厚。確定するのは数日後。がんだった場合、大病院で入院&手術をすることになる」
「日程は未定だが、1か月くらいは休むことになるかもしれない」
と、クリニックの先生から聞いたとおりに伝えました。

・・・正直、何と言われるのか、
どんなリアクションをされるか不安ではありました。

超多忙な部署で、みんな毎日帰りも遅く、
しかもこの忙しい時期に、十分な休みをもらえるんだろうか・・・

そもそも社員の「がん」に対して、
会社側はどんなふうに対応してくれるのか、またはしてくれないのか・・・

私たち自身にとっては、人生がかかった大事件だったわけですが、
それが赤の他人の目にどう映るかは、全く想像がつきませんでした。

しかし幸いなことに、夫の上司は理解を示してくれ、
「すぐに引き継ぎして、可能な限りすぐに休みに入っていい」
「休みに入るまでも、できるだけ早く帰るように」
と言ってくれたそうです。

その日からさっそく夫の持っている仕事を他のひとへ引き継ぐ日々が始まりました。
(会社や部署内の方には、上司の方から事情を説明してくださったそうです)

もし「今一番忙しい時期だから入院はずらしてくれないか」とか、
「そんなこと急に言われても困る」とか、そういう反応だったらどうしようと思っていたので、
とても安心しました。ありがたかったです。

がんが確定し、入院・手術・職場復帰までの日程がわかったら、また改めて上司に報告するということになりました。
この辺は会社や上司の方によって対応が異なると思うので、よく相談する必要があると思います。

また入院、手術、退院~職場復帰にかけて、
職場&一緒に働く人の理解が得られるかどうかが、本当に大事だと感じました。
どのくらい理解を示してくれるかによって、術後の療養期間の過ごし方も変わってくるので、本っっっ当に重要です。

とにかく、
・職場、特に直属の上司等には、可能な限り早めに状況を伝えること
(時期や期間が未定でもいいから、とにかく早く)
・病院の先生に、今後の流れ(手術や入院の有無など)を聞いておくこと
が必要だと思います。

また、夫の場合は、
検査を受けるときに有休を取ったので、その際に上司には軽く「検便にひっかっかったから内視鏡検査を受ける」という話をしていたんですね。

だから理解が早かった、というのもあるかもしれません。

可能なら、検査を受ける段階で、雑談程度に話を耳に入れておくのも、
万が一のとき職場での融通をきかせてもらいやすくするのに有効かもしれませんね。

私の職場

私はその当時パート勤務で、
しかもたまたまもうすぐ退職することが決まっていた時だったので、事情を話して少し早めに辞めさせてもらうことになりました。
(手術・入院・退院後しばらくは、つきっきりで傍にいたかったので)

私の場合は簡単なケースでしたが、
フルタイムで働かれている方はもっと調整がたいへんだと思います。

・勤務時間、勤務形態
・お子さんの有無
・まわりに頼れる人や親族はいるか
・家から病院の距離

にもよると思いますが、少なくとも、
入院、手術、退院、退院後数日は休みを取らないといけなくなると思うので、職場の方とよく相談する必要があると思います。

とにかく夫の場合と同じく、
責任者や上司の方に「こういうことになって、この先しばらく(もしくは頻繁に)お休みをいただくことになるかもしれません」と、とにかく早め早めに伝えるのがいいと思います。

理解のある職場で、融通をきかせてもらえれば有難いのですが、
もしあまり融通のきかない職場だった場合は、否が応でも親族や家族・知人に頼らざるをえなくなります。

家族・知人への連絡

私たちの場合は、
幸運にも夫の職場は理解があり、私は早期に仕事を辞めることができたので、
家族に頼らなくてもなんとかやっていけそうでした。
(家族はどちらも遠方なので、手伝ってもらうとなるとそれも結構大変・・・)

なので、「がん濃厚」の診断がされた時点では、家族にはまだ知らせていませんでした。

両親、特に夫の両親には、あんまり早い段階で伝えて不安にさせるのが忍びなくて、私たちの気持ちも少し落ち着いてからの連絡になりました。

 ・  ・  ・

もし職場の理解が得づらい、またはお子さんがいらっしゃるご家庭の場合は、
家族・知人の手助けがどうしても不可欠になると思います。

入退院、手術の立ち会いや諸々で家をあける際に子守をしてもらうとか、
仕事がどうしても休めない場合に代わりに病院へ行ってもらうとか、
遠い病院の場合、車を出してもらうことをお願いするとか。

かなり融通の利く職場でなければ、自分だけで身の回りの世話をするのはけっこうきついと思うので、だれかに頼ることが必要になります。

その場合には、できるだけ早く家族・知人にも状況を共有しておいた方がいいでしょう。

ただし、周囲の人に連絡すると結構ワチャワチャ(?)するので大変な面もあります。
こちらも検査や諸々でバタバタ忙しくなるときに、四方八方から連絡が入って対応に追われることにもなり得るので、
連絡する相手とタイミングは慎重に見計らう必要があるかもしれません。

うちの場合

ここからは参考までに、うちの場合。

まずは夫の両親に、夫から電話で伝えました。
親からすれば、離れて暮らすかわいい息子が30代でがんなんて、さぞショックを受けるだろうと心を痛めていたのですが・・・
意外とあっけらかんとしていたので、私と夫は拍子抜けしました。

・・・というのも、
実は夫の両親の家系には、がんになった人がすでに数人いたらしいのです。
立派な「がん家系」だったわけですね。

もちろん夫の両親もショックは受けたと思いますが、
がん家系だということを今まで知らなかった私と夫の方が逆にショックを受ける展開に。

「がんになりやすい人の特徴も全然当てはまらないし、周りにがんの人もいないのに、なぜいきなり・・・」
と思い悩んでいたのが馬鹿馬鹿しくなりましたね(笑)

なので、ご家族に連絡される際にはかならず、
「身内でがんになった人はいるか」も確認した方がいいです。実はいたりします。

がんになってショックなことは変わりないですが、
遺伝の可能性があるという事実に、「がん?一体なぜ?」の部分が腑に落ちて、ずっと納得できなかったしこりみたいなものがなくなって、少なからずすっきりするかもしれません。

 ・  ・  ・

一方私の家族は、夫の家族以上に動揺して電話口で大騒ぎになりました。

そりゃそうですよね、
娘が結婚してやっと家を出たと思ったら、夫が若くしてがんになって、この先大小なりとも苦労することは目に見えています。

しかも私ときたら、動揺しやすいナヨナヨの頼りない性格。
病気の夫を一人で世話していけるのか心配しかなかったんでしょう。

ですが、なんせ遠方に住んでいるので、どうすることもできません。
しかもコロナ禍だったので、安易に手伝いにきてもらえる状況でもなく・・・

まあ私たちは夫婦ふたりだけですし、特に手伝ってもらうことも何もなかったので、実際ひとりで全然大丈夫でした!

 ・  ・  ・

ただ、先述のとおり、
小さいお子さんがいたり職場を休みづらい状況の場合は、まわりの協力がなければ大変だと思います。

そういうときは、家族や知人に遠慮なく頼りましょう!
近くに両親がいれば心強いですが、遠方の場合は友人知人にもお願いしてみましょう。

「緊急事態」なので、恥も外聞も捨てて~ではないですけど、
しっかり家族を支えるために、頼れるところには遠慮なく、ずうずうしく頼るべきです。