夫(30代)が大腸がん?!

家族が突然がんになったら

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(25)手術後の先生からの説明

手術室の手前にある小部屋で待っていると、
先生がフーーーッと言いながら入ってきました。

私も5時間ずっと(しかも情緒不安定な状態で)待機して疲れていましたが、
先生も5時間ずーっと夫の手術をしてくれてたんだよな・・・と思うと、すごくありがたい気持ちになりました。

 ・  ・  ・

夫は今、まだ麻酔で眠っているとのこと。

緊張と不安でフラフラでぼんやりした頭で聞いた先生のお話では、

  • 腹膜への転移はなかった。
  • 3~4週間かけて切り取ったものを顕微鏡で調べて、筋肉層への浸潤やリンパ節への転移の有無を確認する。
  • (切り取った部分を見て)おそらくステージ2~3になると思う。
  • 抗がん剤を使うかどうかは、顕微鏡検査の後の判断になる。

ということでした。

前にも書いた通り、
別の場所への転移、とくにリンパ節腹膜への転移の有無が、
がんのステージ判定・・・ひいては抗がん剤治療の有無にも関わってくるので、そこが本っ当にずっと気がかりでした。

とにかく、「腹膜への転移がなかった」という言葉にはすごく安心しました・・・

腹膜とは

腹膜とは、おなかの大部分を包んでいる薄い大きな袋みたいになっていて、その中に、胃や大腸小腸、肝臓、子宮などたくさんの臓器が入っている状態なんだそうです。

腹膜にがんが転移しているということは、
腹膜を伝ってほかの臓器にも転移しやすいということだと思うので、この転移の有無が結構重大な分かれ目だなと思いました。

リンパ節への転移は今の段階でわからないので、まだまだ不安は残りますが、

とにかく手術が無事に終わったこと、
にっくき癌が夫のお腹から切り取られたことに、心の底からほんとにほっとしました。

 ・  ・  ・

・・・実際の切り取った大腸&がんも、この目でしかと見ました。
(先生に、「どうする?一応見とく?」と聞かれました(笑))

こういうのが苦手な人がいたら申し訳ない、読み飛ばしてほしいのですが、

見た目は本当に、焼肉屋さんで見たことある、”ホルモン”って感じでした・・・😨

15~20センチくらいの板状なのですが、
大腸の内側が外に向かってバーンと反り返っていて、ゴムチューブを縦長に半分に切ったみたいな感じ・・・

夫の内臓をこの目で見ているって、
なんかものすごく不思議で奇妙な感覚でした・・・

夫のお腹の中にあったもので、ふつうなら一生目にすることのない「内臓」ですもんね。

一か所、ぶあつい唇をすぼめたみたいに盛り上がっている場所があり、
それが「がん」でした。

がんをまさか肉眼で見る日が来るとは・・・

夫を苦しめて、
大腸を切除するなんていう手術を受けるハメになって、
この先も長いこと人生について回る、悪の元凶みたいなその物体を見て、
泣きそうになりました。

「こんなちっちゃなものに、こんな目に遭わされてるんだ。
 これが無かったら、今ごろこんな痛い辛い思いをせずに済んだし、今後いろんなことを心配しながら生きることもなかったんだ。」

もっとおどろおどろしい物体を想像していたけど、意外にもつるんとしていてピンク色で、思っていたより恐ろしい見た目ではなかったんです。

そのことが、なんか余計に憎たらしく(?)感じました・・・😂

もっとグロテスクで恐ろしい見た目だったら、
「そりゃこんなもん当然身体に悪いよな~」と思えたかもしれません(笑)

※ちなみに、ほんのちょっと「写真撮っとけばよかったな~」と後悔しています。
いや、そんなもの誰にも見せられないしスマホに入れておきたくない、という気持ちもありますが、夫も実物をちょっと見たかったと言っていたので。

 ・  ・  ・

まだリンパ節への転移がわかりませんし、
この先どうなるのか、という漠然とした不安はなくなりません。

が、とりあえずは、
夫が無事でいること・想定よりがんが広がっていたということは無かった、ということを聞いて、
安心して体の力が一気に抜けました。

希望のような、明るい気持ちがすこしだけ沸きました。

しかしこの日、
私も夫も、最もしんどい一夜を過ごすことになるのでした😨