夫(30代)が大腸がん?!

家族が突然がんになったら

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(7)「がん」と言われた夫への接し方

この記事はただの自分語りというか個人的な考え?なので、
読みとばしてもらってぜんぜん大丈夫です👍(笑)

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夫は「がん」とわかって、
当然ショックを受けて落ち込んでいるようでした。
がんになっていない私には想像できないショックだったと思います。

まさか自分が35歳で大腸がんなんて、信じたくない。
この先どうなるのか。仕事は?家族は?生活は?
いつまで生きられるのか?苦しむのか?死ぬのか?
手術が成功したとして、その後ふつうに生活できるのか?
要介護になるんじゃないか?社会復帰できるのか?
そうなったら収入は?医療費は?生活費は?

いろんなことが頭をよぎって、疲弊しちゃうくらいたくさんのことを考えたと思います。
これは私も同じです。

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テレビで有名人が「がんで死去」というニュースをよく目にしますし、
がんで亡くなった方の書籍やドキュメンタリーもよく見かけます。

なので無知な私たちの中では、
頭でいくら否定しても「がん」と「死」が直結してしまっていて、
がんになる=死ぬ という考えがどうしても頭から離れませんでした。
(不謹慎でごめんなさい)

私のまわりにはがんになった人はおらず、知識も皆無で、
自分にはあんまり関係ない、遠いところの不幸な話だと思っていました。

それが突然、よりにもよってじぶんのたったひとりの夫の身に降り掛かるなんて、
なんで?????」の一言で頭がいっぱいでした。

なんで夫なんだろう?まだ35歳なのに。
歳とってヨボヨボになるまで一緒にいられる予定だったのに、
夫が、がんで死んでしまうかもしれない。
夫がいなくなったら、その後死ぬまでどうやって生きていったらいいんだろう。

生活や収入のことはあまり考えていませんでしたが、
こんな歳で大好きな夫を失って、その後なにをしてどうやって何十年も生きていけばいいのか、みたいなことばかり考えました。

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でも、夫の前で泣いたり塞ぎ込んだりすることはなかったです。
ふだんの私の性格からすると驚くくらい、どっしり構えていました。
(ふだんは打たれ弱くてナヨナヨで、すぐ泣くような頼りない性格)

無意識に「私がしっかりしないと誰がこの人を支えるんだ」という使命感があって、その気持ちに駆り立てられていました。
自分でも、「私にこんなちゃんとした責任感あったんだ」とびっくりする程でした(笑)

日ごろは本当に頼りなく、夫に甘やかされている私ですが、
ここで私が泣いたり落ち込んだり不安になったりしたらいけないと思いました。

辛いのは、私ではなく夫です。
「夫より落ち込んじゃいけない」という気持ちもありました。

(私が気持ちを立て直せたきっかけは、こちら↓)
(10)ぜんぜん知らない職場のひとに救われた話

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私は、
「夫は嫌でも悪い方へ悪い方へ考えてしまうだろうから、私だけは良い方へ良い方へ考えなきゃ。」
「二人とも悪い方へ考えてたら、希望が持てないから」
となんとなく思って、

「大丈夫だよ!まだ何とかなるよ!きっと上手くいくよ!」
と、柄にもなくポジティブなことばかり言っていました。

がんがわかった直後には、
もちろん「この先どうなるんだろ・・・」と二人で落ち込みましたが、
その後はとにかく無理やりでも前向きに、と思ったんですよね。

夫が私の言葉を信じてくれなくてもいいし、悪いことばかり考えてしまってもいい。
せめて私だけは良い方に期待しておかないと、良い方に転ばない気がして。

大腸内視鏡検査をしてくれた先生の、
「そこまで悪い状態まではいっていないから、手術をすれば大丈夫だと思います」という言葉を全力で信じることにしました。

・・・と、文字で書くと良い話のように聞こえますが、
実際これが良かったのかどうかは怪しいところです。

結果、最終的には手術が上手くいって今はつつがなく生活しているので、
それはそれで結果オーライだったのですが、

もしこれで手術の後遺症があったり、抗がん剤治療することになっていたら、
無責任に大丈夫なんて言うんじゃなかった・・・と後悔していたかもしれません(^^;)

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家族や大切なひとががんになってしまった時、
もちろん悲しくてショックだと思いますが、一番つらいのは本人ですよね。

いくら周りがなんと声をかけようと、本人の気持ちは本人にしかわからないです。

もちろんその気持ちのすべてを話してくれれば、こちらも受け止めてあげることができるかもしれませんが、
往々にして、特に男性は、弱みを見せたがらない生物だと思います。

私の夫は本当にそうで、
不安そうに少し落ち込んではいたものの、本当に塞ぎ込んだり泣いたりということはなく、
あくまでいつも通りにふるまおうとしている感がありました。

だから私も、変に慰めたりいっしょに落ち込んで悪い事態を考えたりするのではなく、
「大丈夫だよ」と言い続けることにしました。

また、「もし何か悪いことがおきても、ちゃんと私がしっかり支えるから安心してね」ということも伝えました。
(手術の後遺症や抗がん剤治療にかなり不安がっていたので)

大腸がんや手術についてネットで調べまくって、
たくさんの情報と知識を頭に蓄えることもしました。
夫が不安に思っていることを、確証を持って解消してあげられるように。

また、入院まで夫をとことん甘やかすこともしました。
食べたいと言ったものを用意し、飲みたいものを飲ませ、欲しがっていたものを買わせ、孫のようにかわいがりました(笑)

これは、夫の気分をアゲるためです。
何でもいいから、不安な気持ちを一瞬軽くしてあげたかったんです。

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いっしょに悲しんで落ち込んで泣いてほしい人もいるだろうし、
落ち込む自分に代わってしっかりどっしり構えていてほしいと思う人も、
ただただ明るくいつも通りにして、忘れさせてほしいという人もいるでしょう。

家族とは言ってもこの不測の事態に、「私はどう接すればいいんだろう」と悩む人も多いと思います。

そういう時は、「ショックだよね。怖いよね。悲しいよね。私もだよ」とまずは伝えて、その上で、

「私がちゃんとそばで支えるからね」としっかり伝えましょう。

また、どんなふうに接してほしいか、直接聞いてみるのもいいかもしれません。

私の場合は上に書いた通りですが、
ただの能天気と思われて不快な思いをさせるのもイヤなので、
「あなたはどうしても悪い方にばっかり考えちゃうと思うから、私はあえて、良い方だけ信じることにするね」と直接言いました。

実際夫は、ネットで大腸がんについて調べる中で、
うまくいかなかった例、辛くて苦痛の多い話ばかりをピックアップして私に話してきました。

どうしてもそういう話にばっかり目が行っちゃうんだと思います。
なので私は逆に「うまくいった例」ばかりを取り上げて、対抗しました(笑)

正直心の中では最悪の事態ばっかり考えていましたが、言葉や態度には出さないように気を付けました。
これは本当に相手によると思います。
一緒に落ち込んで悲しんで泣いてほしいという人もいるでしょうから。

家族とは言え、わからないこともあって当然ですよね。
それに、本人は深く傷ついて、投げやりになったり辛く当たってくることもあるかもしれません。
それでもできるだけ本人の望むようにしてあげたいし、できる限り全力で支えてあげたい。
という気持ちを伝えればいいと思います。

・・・ってなんのアドバイスにもなってませんが、
もし「家族なのにどう接するのがいいかわからない」と悩んでいる人がいたら、
「みんなそうだから大丈夫だよ!」と伝えたいです。

一番大事なのは、
寄り添ってあげること(そっとしておくのも「寄り添う」のうち)と、
この先何があってもずっと支えるからね、と伝えることじゃないかなと思います。